病院や介護施設、工場、ホテル、小売店、鉄道やバスなどの交通、警察・消防といった公共の安全に関わる仕事では、夜勤や交替制のシフト勤務があります。どちらか一方、あるいは二人ともがシフト勤務の同棲では、「平日の夜は一緒にご飯」「土日にまとめて掃除」といった日勤同士の前提が当てはまらないことがあります。
この記事では、職種を問わずシフト勤務がある二人を想定して、家事・食費・光熱費をどう分けるかを整理します。勤務の形は職場によって大きく違うため、例は自分たちのシフトに置き換えて読んでください。
日勤同士の同棲と何が違う?
| 項目 | 日勤同士で想定しやすいこと | シフト勤務があると起きやすいこと |
|---|---|---|
| 食事 | 夕食を一緒にとる | 食べる時間がずれる。一人分ずつ用意する日が増える |
| 睡眠 | 夜に同じ時間帯で寝る | 一方が昼間に寝る。物音や照明に気をつかう |
| 買い物 | 週末にまとめ買い | 休みが平日になる。買い物に行ける人が週ごとに変わる |
| 家事 | 曜日や担当で固定 | シフトによって家にいる日が変わり、担当が回らない週がある |
| 光熱費 | 夜に使う時間が重なる | 昼と夜にそれぞれ照明や冷暖房を使う時間が増える |
違いは「不便さ」だけではありません。平日の日中に家にいる日があれば、役所の手続きや宅配の受け取り、混んでいない時間の買い物ができるなど、生活時間のずれが役立つ場面もあります。
曜日固定の家事分担が難しい理由
「月・水・金はAが料理、火・木・土はB」のような曜日固定の分担は、日勤同士なら分かりやすい方法です。しかしシフト勤務では、担当の曜日に夜勤が入ったり、夜勤明けで体を休めたい日だったりして、担当どおりに回らない週が出てきます。
そのたびに交代を頼むと、頼む側は申し訳なさを、引き受ける側は「また自分が」という負担感を抱えやすくなります。シフト勤務がある二人には、曜日ではなく「その日の勤務の種類」で担当を決める方法が合うことがあります。
家事の全体像や「名もなき家事」の洗い出しは、同棲生活の家事分担のルールで一覧にしています。
シフトに合わせた家事分担
勤務の種類ごとに、その日に無理なくできる家事を決めておきます。以下は例です。
| その日の勤務 | 担当しやすい家事の例 | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 日勤・通常の出勤日 | 帰宅後の短時間でできる家事(食器洗い、洗濯物をたたむ) | 時間のかかる家事を夜に詰め込む |
| 夜勤に入る日 | 出勤前の時間でできる家事(ゴミ出しの準備、洗濯) | 出勤前に予定を詰めすぎる |
| 夜勤明け | 原則として家事は入れない。必要なら最低限 | 「家にいるから」と家事を頼む |
| 休日 | 買い物、掃除など時間のかかる家事 | 休日をすべて家事で埋める |
ポイントは夜勤明けを「家にいる日」ではなく「休む日」として扱うことです。家にいる時間が長いからといって、自由に動ける時間とは限りません。
担当を決める手順は次のとおりです。
- 翌月(または翌週)のシフトが出たら、二人のカレンダーに勤務の種類を書き込む
- 毎日の家事(食事、食器洗い、ゴミ出しなど)を、その日の勤務の種類に合わせて割り振る
- 週1回程度の家事(掃除、まとめ買いなど)は、どちらかの休日に入れる
- 週の終わりに、どちらかに偏っていないかを確認する
共有のカレンダーやToDoリストを使うと、シフトと家事の担当を一緒に見られます。
食費はどう管理する?
シフト勤務があると、二人が一緒に食べる日と別々に食べる日が混ざります。食費は「何を共通費にするか」を決めておくと、毎回悩まずに済みます。
一緒の食事
二人で食べる夕食や休日の食事は、共通の食費にしやすい支出です。食材をまとめて買う人を決めておくか、買った人が記録して月末に精算します。
別々の食事
相手が仕事でいない日に自分の分だけ作る食事は、共通の食材を使うなら共通費、自分の好きなものを別に買うなら個人費、と分ける方法があります。冷蔵庫の共通の食材を使ってよいかどうかも決めておきましょう。
弁当
夜勤や長時間勤務で弁当を持っていく場合、共通の食材で作るなら共通費に含めてもいいですし、弁当用の食材だけ個人費にする方法もあります。作る手間をどちらが負担するかも、家事の一つとして考えます。
コンビニ
勤務中や勤務明けのコンビニの食事は、本人の勤務に伴う支出として個人費にすると分かりやすくなります。ただし、二人の分も一緒に買ってきた場合は共通費にするなど、決まりはありません。「勤務日の食事は各自」と決めておけば、細かく分ける必要がなくなります。
食費の範囲や予算の決め方は、同棲・二人暮らしの食費平均と分担で詳しく紹介しています。
光熱費の考え方
一方が昼間に寝て、もう一方が昼間に起きて活動していると、照明や冷暖房を使う時間帯が二人で分かれます。夏や冬は、昼間に寝る部屋の冷暖房が必要になることもあります。
光熱費の増え方は勤務の形と住まいによって違います。生活時間がずれているからといって、使用量を細かく分けて按分するのは現実的ではありません。基本は折半や収入比など生活費全体の分け方に含め、増加が気になる場合に話し合うのが続けやすい方法です。光熱費の目安や分け方は二人暮らし・同棲の光熱費はいくら?で、在宅時間の差による調整方法は在宅勤務の光熱費の分け方で紹介しています。
シフト制カップルの1週間モデル
以下は、説明用に作った架空の1週間です。Aは平日の日勤、Bは日勤と夜勤がある交替制勤務という想定です。
| 曜日 | 勤務(A/B) | 夕食 | 主な家事の担当 |
|---|---|---|---|
| 月 | 日勤/休み | 一緒(Bが作る) | B:まとめ買い・掃除 |
| 火 | 日勤/日勤 | 一緒(Aが作る) | A:夕食、B:食器洗い |
| 水 | 日勤/夜勤入り | 別々 | B:出勤前に洗濯、A:洗濯物をたたむ |
| 木 | 日勤/夜勤明け | 別々(Aが二人分を作り置き) | A:夕食・ゴミ出し。Bは休む |
| 金 | 日勤/休み | 一緒(外食) | B:軽い掃除 |
| 土 | 休み/日勤 | 一緒(Aが作る) | A:掃除・買い足し |
| 日 | 休み/休み | 一緒 | 二人:翌週のシフト確認と献立決め |
この例では、Bの休みが平日にあるため、平日の買い物と掃除をBが担当し、夜勤明けの日はAが家事を多めに引き受けています。日曜日に翌週のシフトを確認する時間を設けると、担当の調整がしやすくなります。
家事負担と金銭負担を一緒に考える
シフト勤務がある二人では、家事の時間と生活費の負担の両方に偏りが出やすくなります。たとえば次のような状況です。
- 夜勤手当で一方の手取りが多い月と少ない月がある
- 平日休みの人が買い物や手続きを多く担当している
- 夜勤明けの人の分を、もう一方が作り置きしている
家事と生活費を「1時間=いくら」のように換算する必要はありませんが、どちらか一方だけに負担が重なっていないかを定期的に確認しておくと、不満がたまりにくくなります。手取りが月によって変わる場合は、生活費を毎月の手取りの比率で分ける方法や、基本の負担額を決めて数か月ごとに見直す方法があります。
家事と家計のバランスを見える形にしたい場合は、家事・家計バランス診断で二人の負担を確認できます。考え方は家事とお金はセットで考えるべき?も参考にしてください。
Futari Noteで管理するなら
Futari Noteでは、二人の支出を共有の家計簿に記録し、食費や日用品などカテゴリごとに確認できます。一緒に食べた食材と個人の食事を分けて記録しておけば、月末の精算もしやすくなります。共有のToDoリストに家事や買い物を書いておくと、すれ違いの多い日でも「どちらが何をしたか」が分かります。顔を合わせる時間が少ない時期は、共有ノートや「ありがとう」を伝える機能でやりとりを残すこともできます。
立て替えた食費の精算額は、立て替え精算シミュレーターでも計算できます。
まとめ
- シフト勤務がある二人では、曜日固定の家事分担が回らないことがある
- 「出勤日・夜勤入り・夜勤明け・休日」など勤務の種類で家事を割り振る
- 夜勤明けは家にいても「休む日」として扱う
- 食費は一緒の食事・別々の食事・弁当・勤務中の食事の扱いを先に決める
- 家事と生活費の負担を合わせて、偏りがないか定期的に確認する