同棲の「共通口座」は、二人の生活費をまとめて管理するための呼び名です。どちらの名義で口座を持つか、二人がどう入金するか、何をそこから支払うかを先に決めると、月末の確認がしやすくなります。口座とカードの利用条件は金融機関ごとに確認してください。
まず、管理方法を選ぶ
| 方法 | 向いている状況 | 確認しておきたいこと |
|---|---|---|
| 片方の名義の口座に生活費を集める | 家賃や光熱費などの引き落としをまとめたい | 名義人、入金期限、残高不足時の対応、別れたときの精算 |
| それぞれの口座で支払い、後で精算する | 今の口座を使い続けたい | 支払った人の記録、精算日、立替分の扱い |
| 現金の共通財布を使う | 現金払いが多い | レシートの保管、補充のタイミング、余った現金の扱い |
共通口座を用意しても、二人の個人口座や貯蓄まで一つにまとめる必要はありません。まずは家賃・食費・日用品など、二人が共通費とする範囲を決めてください。分担割合は生活費の分担ルールでも計算例を示しています。
片方の名義の口座を使うときに決めること
多くの銀行では、口座は一人の名義で開設します。二人の生活費を集める口座も、実際にはどちらか一方の名義になることがほとんどです。口座のお金は名義人の預金として扱われるため、次の点を先に決めておきましょう。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 名義人 | 家賃の引き落とし口座と同じ人にする |
| 入金額と入金日 | それぞれが給料日の翌日までに決めた額を入れる |
| 引き落とすもの | 家賃、光熱費、通信費。食費はデビットカードで払う、など |
| 残高が足りないとき | 名義人が立て替え、翌月の入金で相手が補う |
| 余ったとき | 翌月に繰り越す、半年ごとに予備費の口座へ移す |
| 解消するとき | 残高を入金した割合で分ける、など |
名義人ではない側は、口座の残高や取引を直接見られないことがあります。月に一度、残高と主な引き落としを共有する日を決めておくと安心です。
入金額の決め方
共通口座に毎月いくら入れるかは、固定費+変動費の予算+少しの予備で考えると、残高不足になりにくくなります。次は説明用の仮定です。
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 固定費(家賃・光熱費・通信費) | 120,000円 |
| 変動費の予算(食費・日用品) | 60,000円 |
| 予備 | 10,000円 |
| 毎月の入金額の合計 | 190,000円 |
手取り25万円のAと20万円のBが手取り比(5:4)で入れる場合、Aは約105,556円、Bは約84,444円です。折半なら95,000円ずつです。予備の分が貯まってきたら、入金額を見直すか、予備費の口座へ移します。負担割合の比べ方は同棲の生活費ルールの決め方で詳しく紹介しています。
「定額自動入金」はパートナーの口座から引き落とせる?
ドコモSMTBネット銀行(旧住信SBIネット銀行)の定額自動入金サービスは、本人名義の他行口座から、本人名義の同銀行口座へ資金を移すサービスです。パートナー名義の口座から自分名義の口座へ直接引き落とす用途には使えません。これは商品概要説明書にも明記されています。
別々の名義の口座間で毎月送金したい場合は、送る側が自身の銀行で振込を設定する方法を確認してください。例えば同銀行の定額自動振込サービスは、指定した振込先へ定期的に送金する機能です。利用できる振込先、手数料、無料回数は契約と振込先によって変わるため、設定画面と最新の料金表で確かめてください。
家族カードは同棲中でも使える?
カード会社によって対象者が異なります。楽天カードの家族カードの案内では、生計をともにする18歳以上の配偶者に内縁の相手方・同性パートナーを含む旨が示されています。単に交際しているだけで、誰でも申し込めるという意味ではありません。また、同社の支払方法の案内では、家族カードの利用代金は本会員の口座から引き落とされます。
家族カードを使わない場合は、それぞれが自分のカードで支払い、二人の共通費だけを記録して精算する方法もあります。カードの引き落とし口座を変更する際は、カード会社の名義条件も確認してください。例えば楽天カードの案内では、原則としてカード名義人本人の口座を登録する仕組みです。
明細を見せ合う範囲も先に決めます。個人の買い物まで全件共有する必要はなく、共通費にしたい取引について「日付・金額・用途・支払った人」を残す方法でも精算できます。他人名義のカードを借りて使う前提にはせず、カード会社が認める利用方法を確認してください。
二人で試す月末の手順
例えば、家賃・光熱費・食費を共通費と決め、毎月末に支出を合計します。ある月の共通費が18万円で、負担割合を半分ずつに決めた場合、目標負担額は一人9万円です。実際にはAが11万円、Bが7万円を支払っていたなら、BからAへ2万円を精算します。これは計算を説明するための仮の金額で、利用者の実績ではありません。
Futari Noteでは、二人の支出を記録して負担を確認できます。口座やカードとの自動連携を前提にせず、まずは支払った人と用途を記録し、立替精算シミュレーターなどで精算額を確かめてください。月末に残高、未精算額、翌月の入金額を二人で確認すれば、口座の方式を変える必要があるかも判断しやすくなります。
よくある質問
同棲中に二人の共同名義の口座は作れますか?
多くの銀行では、口座は個人の名義で開設する仕組みです。二人の生活費を集める場合は、どちらか一方の名義の口座を使い、入金額や解消時の扱いを二人で決めておく方法が現実的です。取り扱いは金融機関によって異なるため、利用したい銀行に確認してください。
共通口座のお金が余ったら、どうすればいいですか?
翌月に繰り越す、一定額を超えたら予備費や貯蓄の口座へ移す、二人の楽しみに使う、などの方法があります。あらかじめルールを決めておくと、「余ったお金を名義人が使ってしまった」という行き違いを防げます。
同棲を解消したら、共通口座の残高はどうなりますか?
口座のお金は名義人の預金として扱われるため、二人で入れたお金をどう分けるかは話し合いで決めることになります。入金した記録を残し、「残高は入金した割合で分ける」などのルールを事前に決めておくと確認しやすくなります。解消時のほかの確認事項は同棲を解消するときの確認手順で紹介しています。
まとめ
- 共通口座は必須ではなく、片方名義の口座・各自で払って精算・現金の共通財布から選べる
- 片方名義の口座を使うなら、入金額、残高不足のとき、余ったとき、解消時の扱いを決める
- 入金額は「固定費+変動費の予算+少しの予備」で考える
- 定額自動入金や家族カードは、名義や対象者の条件を公式情報で確認する
管理方法の違いは共通財布・折半・立替精算の比較ガイドでも比べています。同棲前に決めておきたいお金のことは同棲前に二人で確認したいお金のこと10項目にまとめました。