家計簿を毎日つけていても、二人で数字を見る時間がなければ、「今月は何にお金を使ったのか」「来月はどうするか」を話し合う機会がありません。記録は、振り返ってはじめて次の月の予算に生かせます。
とはいえ、仕事で疲れている日に長い家計会議を開くのは負担です。この記事では、月に1回・30分を目安に、二人で家計を振り返る進め方を紹介します。
月1回の振り返りで確認する4つのこと
毎月確認するのは、次の4つに絞ります。すべての支出を細かく見る必要はありません。
| 確認すること | 見るもの |
|---|---|
| 共通費の合計 | 今月の共通費は予算内に収まったか |
| 予算を超えた項目 | どの項目が、どんな理由で多かったか |
| 立替と精算 | どちらがいくら立て替えていて、いくら精算するか |
| 来月の特別な支出 | 帰省、お祝い、更新料など、いつもと違う支出があるか |
個人の支出まで確認するかどうかは、二人の決めた範囲に合わせます。共通費だけを見る形でも、振り返りは十分にできます。
準備するもの
- 今月の家計簿、または共通費の記録
- 共通口座を使っている場合は、口座の残高と引き落としの明細
- 来月の予定がわかるカレンダー
- 前回の振り返りで決めたことのメモ
準備に時間がかかると続きません。月末に集計するのが大変な場合は、普段から支払った日に記録しておくと、振り返りの準備が短く済みます。
30分の進め方
最初の5分:今月うまくいったことを共有する
いきなり予算を超えた項目から話すと、相手を責める雰囲気になりやすくなります。最初に、今月うまくいったことを一つずつ挙げましょう。
- 休日の昼食を自炊できた日が多かった
- 使っていないサブスクを解約した
- 欲しかったものを予算内で買えた
次の10分:予算と実績を確認する
共通費の合計と、予算を超えた項目を確認します。超えた項目は、理由を事実として確認します。
- 予算を超えた項目はどこか
- 一度きりの理由か(友人の結婚式、家電の故障など)、毎月続きそうな理由か
- 立替の精算額はいくらか
このとき大切なのは、相手を責めず、原因と事実を確認することです。「飲み会が多すぎ」ではなく、「今月は交際費が予算を超えたね。来月は落ち着きそう?」と聞くと、話し合いを続けやすくなります。
次の10分:来月の特別な支出を予算に入れる
カレンダーを見ながら、来月いつもと違う支出があるかを確認します。
- 帰省や旅行の交通費
- 友人の結婚祝い、出産祝い
- 賃貸の更新料、車検、年払いのサブスク
- 季節の家電や衣類
特別な支出が分かっていれば、他の予算や貯蓄の目標を先に調整できます。次の項目で例を紹介します。
最後の5分:決めたことを記録する
決めたことを、担当と期限と一緒に書き残します。次の振り返りの最初に、前回決めたことができたかを確認します。
来月の特別な支出を予算に入れる例
次は説明用の仮定です。二人の手取り合計が50万円で、普段は毎月10万円を貯蓄している二人が、来月、帰省で交通費3万円がかかると分かったとします。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 貯蓄の目標を下げる | 来月の貯蓄目標を10万円から7万円にする |
| 他の予算を減らす | 外食の予算を3万円減らし、貯蓄は10万円のまま |
| 予備費から出す | 帰省の費用は予備費から出し、翌月以降に予備費を戻す |
事前に話し合っていれば、月末に「今月は貯蓄できなかった」と落ち込むのではなく、予定どおりとして受け止められます。年に何度かある支出は、年間の予算を立てて毎月積み立てておく方法もあります。帰省費用の考え方は帰省の交通費と宿泊費、ふたりでどう分ける?で紹介しています。
話し合いの雰囲気を比べる
同じ数字を見ても、進め方によって話し合いの雰囲気は変わります。
| 責める形になりやすい進め方 | 状況を共有しやすい進め方 | |
|---|---|---|
| 目的 | 過去の無駄遣いを見つける | 来月の予算を決める |
| 時間と場所 | 疲れている夜に長時間 | 休日の落ち着いた時間に30分 |
| 見る数字 | 1円単位の差 | 数千円〜数万円単位の動き |
| 話し方 | 「なんでこんなに使ったの?」 | 「来月はどうしようか?」 |
自宅で話すと煮詰まりやすい場合は、カフェなど外で話すのも一つの方法です。
振り返りを続けるコツ
- 日程を固定する:「給料日後の最初の日曜日の午後」など、毎月の予定として決めておく
- 1円単位の差にこだわらない:集計が数百円合わなくても、大きな流れが分かれば十分
- 30分で終える:決まらなかったことは、次回に持ち越す
- 記録係を交代する:一方だけが家計の管理を担う形にしない
- 疲れている月は短くする:共通費の合計と精算額だけ確認する月があってもよい
記録そのものが続かない場合は、カップルの家計簿が続かない7つの理由で、入力の負担を減らす工夫を紹介しています。
振り返りの記録テンプレート
| 項目 | 今月の内容 |
|---|---|
| 今月うまくいったこと | 例:外食を予算内に抑えられた |
| 共通費の合計と予算 | 例:17.5万円/予算18万円 |
| 予算を超えた項目と理由 | 例:日用品+3,000円(洗剤のまとめ買い) |
| 精算額 | 例:BからAへ6,500円 |
| 来月の特別な支出 | 例:友人の結婚祝い3万円 |
| 決めたこと・担当・期限 | 例:動画サービスの重複を解約(A、来月10日まで) |
表の内容は記入例です。Futari Noteで共通費を記録している場合は、ホーム画面で月の収入・支出・収支と、予算に対して使った金額を確認できます。前の月の数字は、月の横の矢印で切り替えて見られます。入力していない支出まで自動で集計されるわけではないため、記録する範囲を二人で決めておきましょう。
アプリには、二人の差額(精算額)を自動で計算する機能はまだありません。表の「精算額」は、立て替え精算シミュレーターに二人が払った金額を入れて計算してください。
年に一度は大きな見直しをする
月1回の振り返りでは、今月と来月の話が中心になります。年に一度は、もう少し長い時間をとって、次のような大きな見直しをすると安心です。
- 固定費(通信費、保険、サブスク)の見直し:二人で固定費を見直す会議
- 貯蓄の目的と積立額の見直し:二人の貯蓄を目的別に分ける方法
- ボーナスの使い道:ボーナスの使い道を二人で決める手順
- 負担割合の見直し:収入や働き方が変わった場合
よくある質問
振り返りは月1回で足りますか?
同棲を始めたばかりの時期や、予算を大きく変えた直後は、2週間に1回など短い間隔で確認すると、ずれに早く気づけます。生活が落ち着いたら月1回で十分なことが多いでしょう。
相手が振り返りに乗り気ではありません。
最初は「共通費の合計と精算額だけ確認する」など、10分ほどで終わる形から始めてみてください。うまくいったことを先に話す、終わったら好きな食事をする、など楽しい時間と組み合わせる方法もあります。
予算を超えた月は、どうすればいいですか?
一度きりの理由なら、翌月の予算は変えずに様子を見ます。毎月同じ項目が超えている場合は、予算そのものが実態に合っていない可能性があります。他の項目と調整するか、予算を見直しましょう。
まとめ
- 月1回の振り返りでは、共通費の合計、予算を超えた項目、精算額、来月の特別な支出の4つを確認する
- 30分を目安に、良かったこと → 予算と実績 → 来月の予定 → 記録の順に進める
- 相手を責めず、事実と来月の予算に目を向ける
- 日程を固定し、1円単位の差にこだわらない
- 年に一度は、固定費や貯蓄の目的など大きな見直しをする
二人の生活費の分担を見直したいときは、生活費の分担シミュレーターで試算できます。